バンコク住居物件の基礎知識②
(単身向けアパート)

コンドミニアムと並んで、単身者向け外国人の住居として一般的なのがアパートになります。

アパートとコンドミニアムの違いは?⇒全ての部屋を同一オーナーが所有

コンドミニアムが日本で言うところの分譲マンションであり、部屋ごとにオーナーが異なるのに対し、アパートは全ての部屋を同一オーナーが所有する物件を指します。

管理業務については通常、業者や親戚・知人等に委託している場合がほとんどで、住人がオーナー本人と直接面会する機会は稀です。したがってコンドミニアムの場合、トラブル発生の際はオーナーと直接やり取りをし、交渉する機会も多いのですが、アパートでは建物内にある管理事務所とやり取りを直接行うことになります。また、基本的に値引き交渉等はあまりできないと考えた方が良いと思います。

ここで問題となるのが管理事務所のトラブル発生時の対応速度です。コンドミニアムの場合、オーナーにとって住人は客であり、対応に遅れや不備があり借り手が引っ越してしまうと自身の投資費用対効果に悪影響が出るため、比較的迅速に対応をしてくれる場合が多いように感じます。コンドミニアムの管理事務所も、オーナーからの指示には迅速にしたがってくれます。

これに対しアパートの管理事務所は、家族経営的なのんびりした雰囲気があり、対応が悠長というか緩いというか、せっかちな日本人からするとイライラするケースも多いようです。

逆を言えば、コンドミニアムの場合はオーナーの人柄次第で快適さが大きく左右されますが、アパートの場合はその点を気にする必要はないと言えます。

安い家賃、高い電気代

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基本的には数千バーツ/月からの物件が多く、立地にもよりますがコンドミニアムは外国人居住者も多いのに対し、アパートの住民層はタイ人が大多数となります。

タイ人の感覚的には、コンドミニアムと聞くと大体1万バーツ/月以上の物件、アパートは1万バーツ未満の物件を想起するようです(ただ、実際には単身向けアパートでも家賃が2万バーツ近い物件も多く存在します)。大卒初任給が1.5万~2.0万バーツのタイではコンドミニアムに住めるタイ人はまだまだ少数派といえます。

アパートは元々がタイ人が住むことを想定して建てられているケースがほとんどのため、外国人が住むには不便なケースも多く発生します。例えば、管理事務所が英語ができずトラブル発生時の対応に支障をきたす、(タイでは自炊の習慣がないため)キッチンがない、換気扇がない、流しがベランダに設置されている等々。また、バスタブがある物件も稀です。

また、コンドミニアムに関する記事で説明した通り、アパートでは電気料金が高めに設定されています。1年を通して気温が高いタイでは、エアコンをはじめとする電気料金は意外と馬鹿になりません。いくら家賃が安いといっても、電気代の差額を勘案するとコンドミニアムと大差なくなってしまう、といったケースも発生するため、この点も事前に考慮する必要があります。

ファシリティは貧弱

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プールやジムといった共用設備はないか、あったとしても質が貧弱な物件が多いです。私が以前住んでいたコンドミニアムはジム・プールともに、会員制ジムに負けず劣らず設備が充実しており日常的に利用していました。現在は加入しているクレジットカードの特典でとあるホテルのジム・プールが利用可能となったため、現在住んでいるコンドミニアムのジムはほぼ利用していません。

契約期間は1~3ヵ月からOK!

コンドミニアムが通常は最低1年以上からの契約となるのに対し、アパートは1~3カ月からの契約でもOKの物件が多いです(ただしその場合、年契約より家賃は高めになります)。また、多くの物件では、当初の契約期間を過ぎたら、その後は1カ月以上前に管理事務所の通知さえすればいつでも引っ越しOKです。

そのため、初めの数か月は短期契約可のアパートにいったん住み、長期間住むためのコンドミニアムをじっくり見て回ることも可能です。ただ、私個人としてはこの方法はお薦めできません。というのも、人間心理として「いつでも引っ越せる」状況になると、家探しの切迫性が薄まって腰が重くなり、結局なかなか引っ越しが出来なくなる可能性が高いからです。

安い家賃で広い部屋

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特にここ数年で建設されたコンドミニアムは部屋が極端に狭く、家賃2万バーツ以上1ベッドで30sqm以下の物件も多いのですが、少し郊外のアパートであれば、駅近1ベッド50sqm以上の広々とした部屋で家賃1万バーツ以下といった物件も多々あります。限られた予算で広い部屋に住みたい方には、こういったアパート物件をお薦めします。

備え付け家具・家電は最低限

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タイのコンドミニアム・アパートはともに家具・家電備え付けで、ある程度の日用品(シーツ、トイレットペーパー、洗剤等)さえ揃えれば即入居・生活開始できます。

ただし、アパートの備え付け家具・家電は、コンドミニアムと比べると本当に最低限です。電子レンジは通常ありませんし、三種の神器である冷蔵庫とTVはレンタル制で月々料金(500バーツ程度)を払わなければならないケースが多いです。収納についても、しょっぼいクローゼットが一つだけというケースが多々あります。

次回は、物件探しにあたっての注意点を簡潔に紹介したいと思います。